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劇団民藝「夏 南方のローマンス」~私的解釈~ [演劇]

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2018年3月だった。

「夏・南方のローマンス」

その時は、すごく怒りを感じたのを覚えている。
その翌年、北九州市民劇場の5月例会で再びこの作品を観劇することになる。

終盤の女漫才師が放つ銃声・・・

私の中での解釈は、「過去の思い出、現実の受け入れ、未来への希望」を表していると感じた。
そしてこの夏、首都圏で演劇鑑賞団体の巡演で再演された。
思い入れのある作品でもあるので、原作そしてパンプレットを改めて読み返した。
そこで、あることをふと思った。

間違っている解釈かもしれないけれど・・・

もちろん、女漫才師と上等兵の妻、ふたりはそれぞれの立場でいるのだけれど、互いの裏の思いは、表裏一体しているのではないかと思った。
なぜ、そう思ったかというと、舞台を観るときに、自分自身をその世界に移入して、脳内でその役の気持ちになり、おかしな話だけど、あたかも自分がそこにいて、客観的にそれを観ているような感じになる。
過去の記憶も辿っていくと、この作品の場合は、何度か観劇したが、女漫才師に移入することが多く、納得のいかない現実に対して怒りを感じ、なんなら、終演後、生還した元兵士に食って掛かりたいくらいでしたが、その思いの中に、私には、ひとしずくだけ、上等兵の妻の思いもありました。
なので、もしかしたら、上等兵の妻の心の奥底には、女漫才師と同じ思いがあったかもと思うようになりました。

シーンとした場面で、かすかに聞こえる砂を踏む音・・・

こだわった舞台装置・・・


今、このコロナ禍の中、公演が中止になったり、座席数を減らしての公演だったり、または配信での公演だったりと演劇に限らず、アーティストのコンサートなども思うようにできない環境下にあります。

一昨年まで当たり前だったことが当たり前でなくなる世の中になりました。

とはいえ、ライブ(生)に勝るものはないと私は思います。

舞台上の空気、熱、演者の息づかい、セットの音、客席の空気・・・いろんなものが混ざり合い、ひとつの作品になると確信しています。

1日でも早く、終息し、以前のような日々に戻ることを祈ります。
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